バラナシのリクシャー営業

向かいの4人ベッドからの話し声で目を覚ます。何か食っているようだ。もう朝かと時計を見るとまだ4時じゃん。あんたら早すぎ、と再度寝る。その後列車の兄ちゃんが「あんた、バラナシに着いたで」と起こしに来る。そういえば昨夜どこまで行くか聞かれたな。

時計を見ると6時過ぎ、気の早い乗客が出口前に群がっている。眠い目をこすり列車を降りる。まだ外は暗く寒い。ホームでは女の子が歯磨き棒を売っており、みんなその木の棒をガジガジ噛んでゴシゴシ歯を磨いている。自分もガジガジしたかったが、細かいお金がなかったため、やむを得ずマイ歯ブラシでインド人にまぎれて歯を磨く。みんな顔が焼けて黒いため、歯だけがあちこちに浮かび上がり、なかなか不気味なものがある。


ホテルの予約をしていなかったのでどうしたのものかとチャイを飲みながら考えていると、オートリクシャーのドライバーがガンガン声をかけてくる。朝早くからご苦労なことである。デリーの二の舞いにならぬよう「ノーサンキュー」を通す。

プラットホームにいるとうっとうしいので、ホームに戻りガイドブックを広げてホテルを探していると、さっき断ったドライバーが隣から覗き込み、「ディス ホテル イズ ヴェリーナイス」などとガイドブックのホテルを指差してくる。

「あとはココとココがいい。自分がこの3つに連れて行ってやろう。部屋を見て気に入ったホテルに決めればいい。俺はプリペイドリクシャーだからポッキリ20ルピーでOKだ。」などと歌舞伎町ぼったくりのようなお約束トークをのたまう。が、悪い奴ではなさそうだったので「本当に20ルピーしか払わねーからな」とまたトラベラーに連れて行かれるんだろうなーなどと思いながら乗り込むことにする。


1件目はガイドに載っているホテル「ホテルブッダ」。よく見ると「ホテルバッダ」とか全然違うとこじゃねーだろな。などとフロントに行くと、ちゃんと合っている。350ルピーの部屋を見せてもらうと、今までで一番きれい。10%のディスカウントもしてもらい、決める。ドライバーに「ここに決定」。と20ルピーを渡そうとすると「この後どうするんだ、俺が町を案内してやる」と言う。

ホテルブッダ。オーナーは仏教徒か?

また新たなリクシャーと交渉するのが面倒だったので、いくらか聞くと「お前が満足しなければ1ルピーでもいい」などと、またしてもお約束のトーク。しかも、さっきの20ルピーも一緒でいいと言ってくる。「よしゃ、満足ならばちゃんと払うけど、そうじゃなかったらホントに払わねーからな!」と交渉成立。8時に迎えに来てもらう約束をする。

ホテルのチェックインは本来12時だったが、オーナーが「今から入れちゃる。」とキーをくれた。シャワーを浴び、バラナシの地図を見て行きたいところをチェックする。まあ、ガンガーと寺院くらいでしょう。という事で8時前に降りるとドライバーの兄ちゃんは既に迎えに来ていた。リクシャーには新たなインド人がもう一人乗っている。ますますあやしい。が、その後3日間を彼らと共にすることになるとは、この時は予想だにしなかった。

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