タージマハルの入場料
朝7時に起き、タージマハルを見に行く。アシフという日本語を話すガイドが案内してくれることになっている。ジョギンダはその間どっかに行っていた。タージマハルの周りは公園になっていて、その門からアシフと並んで歩く。彼は大使館でやっている日本語講座で学んだそうで、日本へは行ったことがないそうである。平日は仕事をしているので、休日のみのバイトらしい。
で、行ったタージマハルは素晴らしいの一言。さすが世界遺産。シャージャハンが死んだ妻のために建てた墓なのだが、アーグラの街がこのタージマハルのおかげで成り立っていることを考えると地域社会の発展に貢献している建造物だろう。ただ、入場料が外国人は750ルピー(約2000円)もしやがる。インドでこの金額は高いが、それだけ払う価値はある。
入場の際のチェックはかなり厳重で、携帯電話、飲食物、カメラ以外の電子機器、なぜか薬も持ち込み禁止。入り口で政府のガードマンが立っていて、空港にあるようなの金属探知機をくぐり、ピーッと鳴ると鞄の中を調べられる。それが2箇所あって、持ち込み禁止の物を持っているとホテルに戻って出直さなければならないという悲劇を招くハメになる。実際、自分の後ろにいた韓国人観光客はCDウォークマンを持っていたため入場できなかった。俺の鞄の中チェックをしていた3人のガードマン(銃を持っている)はかなり念入りに中味を見て、「これは何だ?」と5円玉をピックアップする。「ジャパニーズエンで、2ルピーだ」と言うと珍しそうに見ていた。もしかして欲しいのかと思い、1枚づつあげると言うと、「ノーノー」と断られた。さすが政府の人はそんなのないみたいだ。
で、その後お約束のショッピング。今回は大理石の工芸品だ。タージマハルの壁の模様はペイントではなく、全て石を削ってそこに色つきの石をはめ込むというかなり高度な技術によって造られている。その職人の子孫というのが、現在も当時の工法を伝承しており、タージマハルの修復の際には呼び出されるらしい。行った店の兄ちゃんは自称職人の子孫。
ジャパニーズマイフレンド
何でも彼女が日本人でかつて練馬区に住んでいたという日本フリークなインド人。なんか多いな、そういうの。始めは石の削り方からはめ込み作業まで、当時の工法をデモンストレーションしながら説明してくれる。で、その後、ショップに入るワケだが、ここから営業スタート。
自分の前に色とりどりの大理石ティーテーブルを出してくる。ついでにチャイもサービスで、うーんなかなか綺麗だと見ていると、一通り出た後、「この中ではどれが好きデスか?」と聞いてくる。「まー、この中ではコレかな」と言った段階ですでに相手の商談ペース。「世界各国のお客の注文書デース。裏に石はめ込みでメッセージをお付けしマース。テーブルとして使用する際の木の台、飾っておく際の飾り台、重いので完全パッケージで送る際の梱包はコレデース。投げて落としても大丈夫ネ。そしてさらに、今日は注文のみ。荷物が届いたら銀行口座に入金という安心システム。ここまでついて何と210ダラー!!」とまるでたかたのテレビショッピングのようだ。
が、別に欲しくはないのでいらんと言うと「もっと小さいのありマース」と今度は皿が出てくる。「両親に恋人にどうデスか」と勧められるが一枚だけあってもしかたないのでいらんと言うと、次はコースター。コレもいらんだろう。「本物の大理石は光を当てるとピカピカしまース」と懐中電灯の光を当ててニセ物の大理石も持ち出して説明。おかげで見分け方がよくわかる。「ベストクオリティー」「ジャパニースマイフレンド」連発のトークがここまでで約1時間。結局、またしても根負け。向こうの言い値120ドルという大理石コースターセットを日本円7000円に値切って交渉負け購入。ボラれた。